ブランド品の鑑定はどこでできる?無料判定と買取店の査定との違い
ブランド品の鑑定は誰が何をするの?
ブランド品鑑定士に国家資格は必須ではない
ブランド品の判定や買取査定を行う人は、一般に「ブランド品鑑定士」や「査定士」と呼ばれます。ただし、同じ呼び名でも役割は所属先によって異なります。ブランド品の判定結果を伝える人もいれば、買取価格と取扱可否を決める人もいます。
宝石や貴金属では「鑑定」と「鑑別」が使い分けられますが、ブランド品の分野では、民間事業者による真贋判定や買取査定まで広く「鑑定」と呼ばれることがあります。名称だけで同じサービスだと考えず、何を調べて何が返されるのかを見ることが大切です。
鑑定によって発行される鑑別書や鑑定証明書は、第三者へ判定結果を示す材料になります。ただし、発行元の基準に基づく結果であり、すべての取引先で正規品の証明として使えるものではありません。
また、ブランド品全般の真贋判断を独占する国家資格はありません。一方で、業界団体の民間認定や店舗内の研修制度があり、担当者は取扱経験や社内基準を基に判定・査定を行っています。
依頼先は資格名だけで選ばない
ブランド品を鑑定してもらうときは、信頼できる依頼先を選びましょう。ブランド品鑑定士は業務を独占する国家資格ではないため、資格を持たなくても名乗れます。
実際には、質屋や買取店で専門知識と見分ける力を身につけた人や、専門講習を受けた人が鑑定に携わっています。ただし、肩書きだけでは知識や技術の水準までは分かりません。
依頼先を選ぶときは、運営会社が明らかで、手元のブランドに対応しているかを最初に見ておきましょう。そこまで確認できたら、判定の方法と受け取れる結果に目を向けます。判定できなかった場合の料金も分かるサービスなら、依頼後の行き違いを避けやすくなります。
また、費用の安さだけでなく、自分が必要とする結果から選ぶことも大切です。手軽に確かめたいなら画像判定、第三者へ示す書面が必要なら現物確認と書面発行に対応したサービスが向いています。品物を送る場合は、表示料金に送料が含まれるかも確認しておくと安心です。
目的に応じて鑑定・判定・買取査定を選ぶ
ギャランティーカードが付いていない商品や、プレゼントでもらったブランド品が本物か不安でも、目的に合わないサービスでは必要な結果を得られません。ブランド品の鑑定先は、何を知りたいのか、書面が必要かによって選びましょう。
| 目的 | 主な依頼先 | 得られる結果 |
|---|---|---|
| 購入した中古品・並行輸入品を無料で判定してほしい | AACD消費者Q&Aセンター | AACDの基準内・基準外という口頭結果 |
| 鑑定だけ依頼したい | 画像・現物を確認する有料サービス | サービスごとの判定結果 |
| 第三者へ示す書面が必要 | 鑑別書・鑑定証明書を発行するサービス | 発行元の基準に基づく書面 |
| 売却価格を知りたい、または売却したい | 買取店・質屋の店頭査定やLINE査定 | 写真による概算価格と、実物確認後の買取可否・査定額 |
ブランド品を鑑定・判定してもらえる専門機関は?
日本ブランド品鑑定協会(JBIAA)は2020年に閉鎖
ブランド品の鑑定を行っていた機関として、日本ブランド品鑑定協会(JBIAA)があります。2013年に設立され、鑑定士の目による審美眼判定と理化学的な解析を組み合わせたサービスを提供していました。
一般社団法人日本ブランド品鑑定協会は2020年に閉鎖しており、現在は鑑定サービスを利用できません。過去に掲載されていた料金や鑑定方法も、現在利用できるサービスの条件にはなりません。
現在もJBIAAを名乗るウェブページがありますが、閉鎖した法人との関係や一般消費者向けの申込条件は示されていないため、現在の依頼先にはせず、鑑定だけを希望する場合は、運営者と利用条件を公開している別のサービスを選びます。
鑑定のみ・鑑定書発行は有料サービスを選ぶ
協会以外にも、企業や民間機関がブランド品の鑑定・判定サービスを提供しています。画像だけで結果を得る方法と、現物を送って確認してもらう方法があり、書面の有無もサービスによって異なります。
| サービス例 | 確認方法 | 主な結果物 |
|---|---|---|
| FAKEBUSTERS クイック鑑定 | 利用者が撮影した画像 | 判定結果。鑑定証明書や保証は付かない |
| FAKEBUSTERS コンプリート鑑定 | 郵送した現物 | 条件を満たした場合の鑑定証明書と結果照会 |
| ブランド品鑑別協会(LAIA) | 鑑別書を発行する方式 | 番号で照会できる鑑別書 |
画像判定と現物確認で得られる結果は異なります。鑑定のみを希望するなら画像判定も選択肢になりますが、第三者へ示す書面が必要なら、現物確認と証明書の発行に加え、結果照会まで含むサービスが適しています。
対象ブランドや中古品の受付条件はサービスごとに異なります。LAIAは鑑別書の番号照会を提供していますが、個人向けの申込方法や対象品は一律に示されていません。個人で依頼する場合は、品物が対象になるかを公式窓口へ伝え、申し込み方法を確認します。
また、鑑別書や鑑定証明書として受け付ける条件は、提出先によって異なります。個人間取引や返品手続きに使う予定がある場合は、先に提出先の受付条件を確認してから発行を依頼すると、不要な費用を避けられます。
中古ブランド品販売店の独自サービス
JBIAAや企業の鑑定のほかに、中古ブランド品の販売店や買取店が独自のサービスとしてブランド品の鑑定を行っていることがあります。
ブランド品を販売・買取している店でも、一般消費者向けの鑑定だけを受け付けていない店があります。通常の買取査定とは別に、真贋判定や鑑定書発行を正式なサービスとして提供している店を選ぶ必要があります。
判定の精度は、担当者一人の知識だけで決まるものではなく、店舗が蓄積してきた商品データや確認機器も重要な判断材料になっています。
また、複数人で再確認する店もあれば、外部機関と連携する店もあります。規模や近さより、依頼したいブランドに対応しているかを先に見て、そのうえで確認方法を比べましょう。
鑑定書を発行する店でも、その書面の信頼性は発行元によって変わるため、「近い」「早い」「安い」だけで決めず、必要な結果を受け取れるかを基準に選びましょう。
書面が必要なら、まず発行元と記載内容を確認します。番号を照会できる仕組みがあり、誤判定時の責任範囲も示されているものは判断材料として使いやすいです。
無料で鑑定してほしい時に利用できるサービス
AACDの無料判定には購入証明などの条件がある
AACD消費者Q&Aセンターでは、一般消費者が購入した並行輸入品や中古ブランド品について、協会基準内・基準外の判定を無料で受けられます。利用したい場合は先に電話で相談し、購入レシートなど購入先を確認できる資料を用意する必要があります。
ただし、無料になるのは判定料で、品物を送る場合の往復送料は利用者負担です。結果は口頭で伝えられ、鑑定書や証明書は発行されません。
AACDは、商標権者以外が本物・偽物を断定するのではなく、協会独自の基準に適合するかを判定しています。そのため、基準外という結果だけで偽物と決めつけることはできません。
もらい物などで購入証明を用意できない場合は、AACDの無料判定を利用できません。第三者へ提出する書面が必要な場合も、口頭結果のみのAACDでは目的に合いません。どちらの場合も、画像または現物を確認する有料サービスが次の選択肢です。
ブランド買取店の無料査定で分かるのは価格と買取可否
買取店では、売却前に査定額だけを確認できます。査定後に売却を断れる店なら、提示された金額を見てから売るかどうかを決められます。
ただし、無料なのは買取価格と取扱可否を判断するための査定であり、利用者へ本物・偽物を証明するサービスではありません。買取店は品物の状態や市場での需要を見たうえで、店の在庫と取扱基準にも照らして査定します。
そのため、買取不可や0円だけでは偽物と判断できません。状態が悪いため値段を付けられないこともあれば、取扱対象外だったり、判断材料が足りなかったりすることもあります。反対に、価格が付いたことも第三者へ示せる正規品の証明にはなりません。
偽物かもしれないブランド品の買取可否や、入手後に取れる行動は関連記事で分けて解説しています。
通常の無料査定では第三者用の鑑定書は出ない
買取店の通常査定は、店が買い取れるか、いくらで買い取るかを決める手続きです。そのため、査定結果を伝えてもらえても、第三者へ提出するための鑑定書や証明書は原則として発行されません。
一部の店舗は、通常査定とは別に独自の書面を発行したり、外部の鑑定サービスを紹介したりしています。鑑定書が必要なら、無料査定の付帯サービスだと思わず、発行元を確認して、受け取った結果を番号で照会できるかも確かめてから申し込みましょう。
第三者へ示す書面が目的なら、通常査定とは別に、書面発行を正式に提供しているサービスを選ぶのもおすすめです。
LINE・アプリは価格査定か真贋判定かを確認する
ブランド品のLINE査定やアプリ査定には、写真から概算の買取価格を出すサービスと、画像を使って真贋判定を行うサービスがあります。同じように写真を送る仕組みですが、目的と結果は同じではありません。
買取店のLINE査定は無料で利用できるものが多い一方、分かるのは主に概算価格です。実物査定では状態や付属品を確認するため、LINEで示された金額と最終査定額が変わることがあります。
FAKEBUSTERSのクイック鑑定のような画像真贋判定は有料で、買取価格を出すLINE査定とは別のサービスです。また、フリマアプリの鑑定機能は対象取引に付随する場合があり、手元の品を自由に持ち込む一般鑑定とは利用範囲が異なります。
写真を送る前に公式ページを読み、受け取れる結果が「査定金額」なのか「真贋判定」なのかを見分けましょう。さらに書面が必要なら、画像判定だけで終わらず、証明書の発行条件まで含むサービスを選べます。
ブランド品を売るために事前の鑑定書は必要ない
ブランド品を買取店へ売るために、先に有料の鑑定を受けたり、鑑定書を取得したりする必要はありません。買取店が実物を確認し、自社の基準に沿って取扱可否と買取価格を判断します。
売却したい場合は、鑑定所ではなく買取店へ査定を依頼します。本物かどうかの証明が必要な場合とは行動を分け、まず査定額を確認してから売るかどうかを決めれば、鑑定の費用や手間を増やさずに済みます。
売却先を選ぶときは、まず手元の品が買取対象かを確かめたうえで、店頭や宅配など利用しやすい査定方法を選びましょう。宅配を使う場合は、査定後に売らないときの返送料やキャンセル条件も比べるのがおすすめです。
買取ランクで掲載しているブランド買取店のランキングも、希望に合う買取店を探すための比較材料として活用できます。