ダイヤモンドの鑑定書・鑑別書・保証書の違い
ダイヤモンドを購入する際には鑑定書、鑑別書、保証書など様々なものがついてきます。これらはそれぞれ役割が違うものなので、損をしない為にも意味をしっかり理解しておきましょう。
ダイヤモンドの鑑定機関について
4C評価と値段の関係
ダイヤモンドなどの高価なものを購入する際、鑑定書や鑑別書などのそれらしい書類が添付されていると安心感があると思います。
ないよりはあるものの購入をお勧めしますが、実は添付されているからといって安心できるというわけではありません。
この鑑定書や鑑別所は一定の機関が行っているわけではなく、様々な場所が行っているため、信用のできる機関での鑑定かどうかが重要になってきます。
買取査定の際も、査定士はこの発行機関をきちんと確認し、情報の信憑性があるかどうかをわきまえて査定を行います。
ダイヤモンドの鑑定機関は大きく3段階に分けられ、このうちクラスⅠとクラスⅡに当てはまる機関であれば信用できる情報であると言われています。
鑑定機関クラスⅠ
AGTジェムラボラトリー
中央宝石研究所(CGL)
全国宝石学協会(GAAJ)
鑑定機関クラスⅡ(除名・退会等を除く)
IGSジェム・ラボラトリー
ジャパン・ジェム・アプレイザル
ジュエル・トレーディング・ラボラトリー
ジャパン・テクニカル・ジェム・ラボラトリー(東京本部)
ジェム・リサーチ・ラボラトリー
ユニバーサル・ジェム・ラボラトリー
ダイアモンド・グレーディング・ラボラトリー名古屋本部
ダイアモンド・グレーディング・ラボラトリー・大阪
日本ジェム・テスティング・センター・大阪
日本ジェム・テスティング・センター・東京
ダイアモンド・グレーディング・ラボラトリー・東京
ダイアモンド・グレーディング・ラボラトリー・福岡
日本ジェム・テスティング・センター・東京
日独宝石研究所
メトロ宝石研究所
日本彩珠宝石研究所
日米宝石鑑別センター
国宝連・大阪
鑑定機関クラスⅢ
上記に当てはまらない鑑定・鑑別機関
ダイヤモンドの鑑定書・鑑別書について
ダイヤモンドの鑑定書(グレーディングレポート)
これはルース(裸石)のダイヤモンドにだけ発行される、ダイヤモンドそのものの4C評価が記載されるものです。
アクセサリーに加工されてから評価されることはまずありませんが、鑑定書の出ているダイヤモンドを加工し、鑑定書が付属されることはあります。
査定時にこの鑑定書を持参すれば、最初の状態からどれだけ欠点があるか査定しやすくなり、さらに最初の状態が分かっているので査定内容をごまかされることもありません。
ダイヤモンドの鑑別書
鑑定書と同じだと思われる方が多いようですが、厳密には違うものです。
ダイヤモンドを科学的に検査・分析を行うことで、宝石の種類や成因などを明らかにし、「そのダイヤモンドが本物かどうか」を判定するものです。
ダイヤモンドはいつまでたっても人気が落ちず、人為的に処理されているものや模造品も多く出回っているため、査定時に鑑別書があると信用のある価格が提示されます。
ただし、品質を意味する表現や産地、宝石の価値については記載されないため、ダイヤモンド自体の価値は査定士の目利きによって決められます。
ダイヤモンドの保証書・品質証明書など
鑑定書や鑑別書は鑑定機関が発行しているのに対し、保証書や品質証明書は各販売店が発行しています。
顧客サービスとして商品の品質や材質などを記載しているものなので、ダイヤモンドが本物かどうか、どういった評価を受けているものか、などの説得力はそこまで強くはありません。
しかし、鑑定書や鑑別書に比べると記載情報の信用度は落ちるものの、査定時に一緒に同封するだけでもプラス評価にはなるので、必ず保管しておきましょう。