軍事切手は価値が高い?その理由は?

切手の中でも、収集家たちからの人気が高い軍事切手ですが、なぜ軍事切手は高値で取引されているのでしょうか。
軍事切手の歴史や、特に人気の高い青島軍事切手についても紹介します。

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軍事切手はどうやって生まれた?

軍事郵便制度の始まり

切手を使う前納制度が生まれるよりも前に、18世紀のヨーロッパでは軍事郵便制度に繋がる動きが出ていました。

戦地にいる兵士たちが、故郷に手紙を送る際には、専用の馬車によって運ばれていました。

当初は、戦時中にのみ使われる予定の制度でしたが、その後も、植民地に駐屯している将兵などは、この制度を利用して通常より安い料金で手紙を出していました。

軍事切手の誕生

イギリスで切手が誕生した19世紀末には、当時使われていた普通切手に「ARMY OFFICIAL」と、軍事切手であることを表す文字が加刷されていたことが確認されており、この頃には既に軍事切手が作られていたことが分かります。

それまで、軍事郵便で使用できる手紙の数に制限は無かったものの、無料で利用できるのは1ヶ月につき、1人2通までという制限が軍事切手を作ることによって設けられました

イギリスに継ぎ、1901年にはフランスが、1910年には日本でもこの方式が採用されました。

日本でも軍事切手が生まれる

日本では、1894年に軍事郵便制度が誕生し、陸海軍人は無料で郵便物を送ることができました。

手紙の内容は、軍事上の作戦に関連することなどは含まず、軍人の家族や親近者へのプライベートなものがほとんどでした。

日本で使われていた当時の普通切手に「軍事」の文字を加刷したものが軍事切手として扱われ、その切手を使用して手紙を出しますが、士官と兵士で1ヶ月に出せる手紙の量には差がありました。

切手だけでなく、「軍用葉書」というのも生まれ、無額面になっており、兵士たちは無料で利用することができました。

20世紀初頭に、中国、朝鮮半島、関東州、南洋諸島などに駐留していた兵士たちには、軍事切手が1ヶ月に2枚配布され、それを使用して郵便物を送っていました。

なぜ軍事切手は人気がある?

元々、軍事切手は戦時中に軍人が郵便物を出す際、手紙の枚数制限や、数の把握などをする為に作られた切手です。

今では、歴史的な資料の意味合いも持ち、学者や研究員にとっては貴重な研究資料となっているほか、アンティークや切手の収集家たちにとっては、コレクション対象でもあります。

切手のみならず、手紙を収集する人もおり、私的なやり取りが載っている手紙をコレクションする点は、賛否両論となっています。

軍事切手は切手の中でも入手しにくいものなので、コレクターからの人気が高く、切手1枚で数千円~数万円の値段がつけられることが多いです。

物によっては、100万円以上で買取されている切手もあり、コレクター内での軍事切手の需要の高さがうかがえます。

軍事切手で特に高価買取が期待できるのは?

青島(チンタオ)軍事切手

1921年に、中国の山東半島に駐屯していた兵士たちに支給された軍事切手を指します。

兵士に本来配るはずだった切手の準備が間に合わず、その場で急遽作られた切手のため、発行数が非常に少なく、かなりレアリティの高い切手です

切手の人気が高く、買取価格なども状態の良い物だと200万円近く、使用済みのものでも80万円ほどの高値で取引されています。

菊切手加刷軍事切手

1910年に発行された普通切手である菊切手に軍事の文字が加刷された物です。

発行されたのが大分昔のため、美品の物が出回ることはほとんどありません。

多少劣化をしていても、バラ切手1枚9000円前後の買取価格が期待できるかなり価値の高い切手です。

大正白紙加刷軍事切手

1913年に発行され、大正白紙加刷軍事切手は3種類に分類されますが、どれもかなり似通っており分類することは難しいです。

見分けるポイントは切手の縦横比ですが、目利きのコレクターや鑑定士ではないと分からないレベルのものです。

最も価値が高いのは正方形の物を言われ、1枚で1万2000円~4万円程で取引されることが多いです。

新大正毛紙加刷軍事切手

1928年に発行された軍事切手で平面版が3種、輸転版が1種の全4種類の存在が確認されています。

買取価格は、加刷された「軍事」の文字の感覚によって異なり2ミリなら約4500円、2.3ミリなら約8000円、1ミリなら約4万円が相場と言われています。

新大正毛紙加刷軍事切手も人気が高い軍事切手のため、贋作が出回ることが多く注意が必要な切手の1つです。 

軍事切手を買取に出す時に注意したいことは?

軍事切手は数ある切手の種類の中でも、かなり人気のある切手で買取価格が格別に高いことが特徴です。

そのため贋作が作られことも多く、自分が購入する際も十分な注意が必要になります。

軍事切手は大正白紙加刷軍事切手や新大正毛紙加刷軍事切手のようにコレクターでも種類を分類することが難しい切手も多いです。

わずかな印字の違いでも価値の高さが大きく変わるため、しっかりと鑑定して貰えるお店へ買取に出すことが重要です。

切手の宅配・出張買取サービスなら、無料で査定を受けることが可能なので自分の所持している軍事切手の正確な価値を知りたい場合にはオススメできる買取方法です。

査定後の買取キャンセルも、キャンセル料は発生しないので安心して利用できます。

軍事切手はかなり価値の高い切手なので、安全に保管をしてしっかりと鑑定ができる切手の買取店を選んで査定してもらいましょう。

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